コラム「経済学の魅力を熱く語る」【連載第8回】

Home/(連載)経済学の魅力を熱く語る/コラム「経済学の魅力を熱く語る」【連載第8回】

コラム「経済学の魅力を熱く語る」【連載第8回】

第八回「サボる地域とサボらない地域(その5)」

皆さんこんにちは。労働経済論(労働経済学)担当の髙橋主光です。前回のコラムまででは、イタリアの銀行における、北部の支店と南部の支店との間での「サボり癖」の違いの要因のうち、「南部・北部のいずれで生まれたかによって、気質が違う」が妥当そうだということ、「よりサボらない人ほど、北部(本店がある地域)に引っ越す(転勤する)」がひょっとしたら妥当かも知れないということについて話してきました。

今回は、想定された四つの要因のうち三番目、「南部の方がより気候が良く、ビーチなどの遊びたくなる場所も多いのでサボりたくなる」に関してです。皆さんは、暖かくて天気が良い日と、寒くて雨が降っている日だと、どちらがサボりたいでしょうか。暖かくて天気が良いと外で遊びたくなるかも知れませんし、寒くて天気が悪いと家でのんびりゲームなどがしたくなるかも知れません(ひょっとしたら僕とは違って、サボることなんて考えつかない、という真面目な方が一番多いのかも知れませんが)。

こうしたことを調べるにはどうしたら良いでしょうか?気候のような地域特性は、一日二日では簡単に変わったりしません。ですので「転勤した人の転勤前後でサボり癖に変化は出たか、出たとしたら、そこに天候などの影響はあるのか」を見ることになります。

実際の論文では、気候(降水量や気温)以外に、病院や医師の数(地域別に、本当に病気にかかる人が多いのかどうかをチェックしたいため)などを考慮して分析が行われています。その結果、地域特性はサボり癖に影響を与えている可能性が示されました。南部は北部より暖かく気候が良いので、サボり癖が出易くなる可能性があるということです。

長きに渡って続いてきた「サボり癖」のお話も、次回で最後になります。次回は、「周りの人のサボり癖は、自分のサボり癖に影響するか?」です。

2016-03-03T18:04:43+00:00 2016年 3月 3日|(連載)経済学の魅力を熱く語る|