【連載第2回】審判が公平でなかったら?(前編)

//【連載第2回】審判が公平でなかったら?(前編)

【連載第2回】審判が公平でなかったら?(前編)

第2回「審判が公平でなかったら?(前編)」

こんにちは。労働経済論(労働経済学)担当の髙橋主光です。前回のコラムでは、アメリカのプロ野球リーグで、ピッチャーと審判との人種が違う場合にストライクの判定が出にくくなるという話をしました。
こうした人種による判定の違いがある場合に、それをなくすには何をすれば良いでしょうか?
答えの一つは、「判定の違いを作りにくい状況にしてしまう」という方法です。どういうことかと言うと、審判の判定をビデオなどに録画して、それが正しかったかどうかを確認できるようにする、ということです。そしてあまりにも審判が自分と同じ人種の人を「ひいき」しているような場合には、何らかのペナルティ(給料を減らす、大リーグより下のリーグの審判に降格させる、など)を課せば良いということになります。
つまり、「ひいき」をする「値段」を高くしてしまう、ということです。実際、ビデオによる誤審判定システムが存在する球場や、プレーオフ(日本におけるクライマックスシリーズのようなもの)出場を賭けた試合(注目度が高く、テレビの視聴率なども高い試合)などでは、このような「ひいき」がなくなる、という結果が出ています。
今回はここまで。次回は、「審判が公平でなかったら?」の後編です。

Persons, Chiristopher A., Johan Sulaeman, Michael C. Yates, and Daniel S. Hamermesh (2011) “Strike Three: Discrimination, Incentives, and Evaluation,” The American Economic Review, Vol.101, No.4, pp.1410-1435.
高橋主光(2011)「論文Today : 評価の恣意性と成果主義的賃金制度──大リーグの判定データからの示唆」『日本労働研究雑誌』614号、pp.76-77
2016-10-20T16:06:35+00:00 2015年 8月 26日|(連載)経済学の魅力を熱く語る|